小さい頃、毎日のように小銭を握り締めて通った
駄菓子屋さんが近所にありました。
駄菓子屋さんなのですが
先代が電気屋さんを営んでおられたことから
地域でのお店の呼び名は”電気屋”
お店では「”電気屋”のおばちゃん」が
いつも穏やかに私たちを迎えてくれて、
学年を問わずたくさんの子どもたちが
駄菓子を求めて集っていました。
家族でも親戚でもなく、先生でもない。
だけど、私たちひとりひとりを
いつも気にかけてくれる
”電気屋”のおばちゃん。
駄菓子が楽しみすぎて
「おばちゃーん、今日も来たよ」
としょっちゅうお店に顔を出していたのだと
当時は思っていたけれど、
大人になった今
改めて振り返ってみると
毎日のように
「今日も”電気屋”行ってこようかな」
と思ったのは
”電気屋”のおばちゃんと過ごす時間や
お店の空間そのものが
心地よかったからなんだという気付きがありました。
駄菓子を選んで、買って、その場で食べながら
その日あったうれしかったこと、嫌だったこと、
好きな漫画のこと、趣味のこと、他愛のないこと、、、
いろんな話を聞いてもらったし
おばちゃんの話もたくさん聞かせてもらったな。
特に話したいことがあるわけでもない日も
話さなくても、そこにいるだけでなんだか安心できて
そのままの自分を受け止めてもらえる場所。
それは、時として
家族でも親戚でもなく、先生でもないからこそ
提供できる空間なのかもしれません。
たいわ室も、利用してくださるみなさんにとって
そんな場所のひとつでありたいなと思っています。
きみのためだけにある30分。
ぜひ遊びに来てね!
たいわ室コーチ
宮越 浩子